この記事ではGEEKOM様よりご提供をいただき、GT13 Proを実機レビューさせていただきます。
GT13 Proはi9-13900Hなど搭載のミニPCです。13900HはミニPCなどに搭載されるCPUとしては高いCPU性能を持ちます。
GEEKOMさんは以前にもIT13という13900H搭載のミニPCを出しており、それも筆者は過去にレビューしました。
それと比較しながらのレビューとなります。
また、このたびGEEKOM様より2024年8月1日まで使えるクーポンを2種類頂きました。
まず、公式サイトで使える5000円オフクーポンのGT13shigeto5000を頂きました。公式ストアのリンクはコチラ。:https://geekom.jp/products/geekom-nuc-gt13-pro?variant=48830942576924
続いて、Amazonで使える5%オフクーポンのshigetoGT13も頂いております。
コンテンツの注意点
- 本コンテンツで紹介しているミニPCはGEEKOM様より提供を頂いたものです。
※こちらのグラフ画像の詳細は後日記載します。
簡易スペック
簡易スペック表は以下のようになっています。
比較のためIT13のスペックも載せています。
ミニPC名 | IT13 | GT13Pro |
メーカー名 | GEEKOM | GEEKOM |
CPU | i9-13900H | i9-13900H |
DGPU | なし | なし |
メモリ | 32GB | 32GB |
ストレージ | 2TB | 2TB |
Laxer LM7A1 | Acer N7000 | |
特記事項 | ||
WIFI | WIFI6E対応 | WIFI6E対応 |
Wifiカード | Intel AX211 | MT7922 |
2.5GBE | 搭載 | 搭載 |
USB4 | 2つ搭載 | 2つ搭載 |
筐体 | プラスチック | アルミ |
2.5インチベイ | あり | なし |
ケンジントン※ | あり | なし |
※ケンジントンロックのことです |
各種ベンチマークを比較(一部IT13とも比較
各種ベンチマークまとめ
GT13 Pro | ||
FFXIV無補助 | 5340 | F高ノFSR |
FFXIV補助 | 5987 | F高ノFSR |
FFXV無補助 | 2421 | 標Fウ |
FFXV補助 | 2335 | 標Fウ |
GB630 S | 2675 | |
GB630 M | 11831 | |
GB6.3.0 OC | 15998 | |
GB6.3.0 VK | 19827 | |
CBR23S | 1936 | |
CBR23M | 13198 | 補助13511 |
- FFXIV(FHD高品質ノートPCFSR設定)とFFXV(標準FHDウインドウ設定)のベンチマークは外付けファンで冷却を補助した場合としなかった場合のスコアを載せています。
- GB6はGeekbench6です。CBR23はCinebench R23です。
- また、CrystalMarkRetroのスコアはこちら
IT13から性能は向上した?比較。
GT13 Proの前にもGEEKOMは13900Hを搭載したミニPCを出しており、それがIT13です。
IT13では性能が出し切れていなかった感があったのですが、果たしてGT13 Proは性能が改善しているのかを実機を元に確認していきます。
まずはそのままの状態でCinebench R23のスコアを比較するとこんな感じ。気温は25度程度でした。
IT13 | GT13 | |
---|---|---|
スコア | 11149 | 13089 |
あくまでも一例ですが、この段階でGT13のほうがより高いスコアを出せています。
また、GT13は外装が金属製で結構熱くなります。そこでUSBファンでCinebenchR23中に冷やすと13751というスコアが出ました。
一方でIT13は外装がプラスチックのため、外側から冷却してもベンチマークスコアの向上はさほど見込めないと思います。
少なくともベンチマークスコアは高いですね。
その他のテスト・使用感
BIOSにMaximum Memory Frequencyなどの項目が
開封や外観について
- 近々レビュー動画をあげるのでそっちで詳しく解説予定です。
slmgr/dliによるWindowsライセンスの確認
- slmgr/dliで初回セットアップ中とセットアップ後にそれぞれでライセンスを確認したところ、どちらもOEMライセンスであることを確認できました。
高負荷時の匂い
- 高負荷時は熱風とともに謎の匂いが出ます。恐らくは問題ないと思いますが、びっくりしました。
十分充実のインターフェース
- ミニPCとしては十分なインターフェースが搭載されています。
- USB-A×4、USBc×1、USB4 40Gbps×1、HDMI端子×2に2.5GBEや3.5MMなどミニPCのインターフェースとしては十分だと思います。
- クアッドディスプレイや2.5Gbpsでの有線通信にもデフォルトで対応しています
- ただ、欲を言えば最近のミニPCやNASには5GBEを積んだ機種も出てこようとしているので、5GBE積んでくれると面白いかもですね。
メリット
金属筐体かつ小型なため、外側からファンで冷却を補助することが可能
- 一般的に小型の筐体であることは冷却に対して不利になります。
- しかし、小型の筐体である一方で熱伝導率の高いアルミボディであるために、外側からファンを当てるなどすることで冷却の補助が可能です。
- 実際に冷却を補助してBIOSでPerformanceModeにし、Cinebench R23を1セット分だけ回すと本来の13900Hのベンチそのもののスコアを出すことができました。
- このことから冷却において帰ってプラスに働くと思います。
32GBの大容量DDR4メモリ
- GT13Proは32GBの大容量メモリを搭載していて、マルチタスクに強そうです。
- メモリの規格はDDR4-3200で、最新のDDR5に比べて低速ですが、実際の使用ではさほど差は出ないようです。
大容量かつ高速な2TBのSSD
- AcerのSSDが使われており、シーケンシャルアクセスで7000MB/sというかなりの速度が出ています。
- ランダムアクセスも速いのでとても魅力的です。
- また、容量も2TBと大容量で、基本的な用途なら容量のやりくりで困ることはないでしょう。
USB4 40Gbpsも2つ搭載のインターフェース
- ミニPCとしては十分なインターフェースが搭載されています。
- USB-A×4、USB4 40Gbps×2、HDMI端子×2に2.5GBEや3.5MMなどミニPCのインターフェースとしては十分だと思います。
- クアッドディスプレイや2.5Gbpsでの有線通信にもデフォルトで対応しています
- ただ、欲を言えば最近のミニPCやNASには5GBEを積んだ機種も出てこようとしているので、5GBE積んでくれると面白いかもですね。
デメリット
CPU温度が100度に到達することも
CPU温度が室温25度ぐらいだと100度に到達することもあります。
その他のポイント
WIFI6E対応、しかしWIFI7非対応で、デフォルトで6GHZを掴んでくれない
- WIFI6Eに対応しています。
- ただしWifi7には非対応です。
- ちなみに日本で発売が予定されているミニPCではMinisforum ATOMMAN X7 TiがWifi7に対応しています。
- また、デフォルトの状態では6Ghz帯のWIFIを認知してくれません。
OEMライセンス、但しWindows11 Proで競合機種より価格は高め
- ミニPCはライセンス問題を抱えるものもありますが、GEEKOM GT13Proはslmgr/dliで確認する限りOEMライセンスとなっていて恐らく正規品と思われます。
- また、これまでレビューしてきた6つのGEEKOM製ミニPCも同じくOEMライセンスでした。
- 但し気になる点として、そのPro版のWindowsを使っているからかどうかはわかりませんが競合機種に比べ値段が高い傾向にあります。
- Home版やベアボーン版を出してくれたほうが個人的には求めやすいかと思いました。
総評 GEEKOM GT13Proはおすすめ?
i9モデルはおすすめしづらい
- やはり冷却不足感を感じます。CPUの性能を出し切りたいのならおそらく最大の消費電力が低そうなi7ー13620Hモデルにしたほうがいいと思います
- GT13 Pro全体としてはファンの静音製や筐体の熱伝導性の高さ、電源ケーブルの小型さなどIT13からブラッシュアップされた部分が多く感じます。
- また、2TBのシーケンシャル7000MB/s超えのSSDなども魅力です。
i9−13900Hはどうか?
- CPU性能はミニPCとしては最高クラスです。CPU性能を求める用途の場合はおすすめ度が高いです。
- 一方でGPUやNPU、アイドル時の消費電力などの点ではRyzen8040シリーズやCore Ultraに比べて劣る可能性があります。
GEEKOMの他のミニpcと比較してどう?
- 個人的には同じくハイエンドCPUを積んだGEEKOM A8のほうがおすすめです。
- A8はもとから完成度が高かったA7からさらに進化した点が多く、CPUベンチマークや消費電力が増大しています。(消費電力≒筐体内部での発熱、とも言えると思うので、より冷却性能が上がっている可能性があります)
- Cinebench R23のマルチの10分間を冷却なしで回すと、A8は15482、GT13 Proは11630とそこそこ差があります。そこそこ相違点もありますが、総合的にはA8のほうがおすすめです。
あとがき
参考になれば幸いです