NASを高速化するためのいろいろな方法を記載していきます。
QNAPやSynologyやASUSTORやTerramasterなどなどさまざまなメーカーがNASを出していますね。
筆者もフリマサイトで投げ売りされていたジャンク品のTerramasterのNASを愛用しています。TerramasterのNASは
話は変わりますがNASのデータ転送を高速化するのって結構大切ですよね。
もちろん数千MB/sも出るNVMe SSD並の速度を出すのはさすがに厳しいですが、100MB/sから300MB/s程度の速度なら出せるようになる場合があります。
様々な手法がありますが、あくまでも筆者が使っていて効果があったり、確実に効果があると思われるような方法をまとめていきます。
ココに記載されていない方法もかなりありますが、ご了承ください。
NASの速度を上げるには
NASの速度を上げるために重要なことを書いていきます
ストレージ速度、ネットワーク速度、その他の要素、速度はボトルネックで決まることが多い
速度はボトルネックで決まることが多いです。
例えばNASのストレージに100MB/sのHDDを1つだけ使っていて、そこを変更できないのであれば100MB/sを超えることはできないと思われます。
また、仮にNVME SSDを4つ組み合わせてRAID0のストレージにしたとしても、ネットワークの速度が1GBEだったら200MB/sを超えることは基本的にはできません。
ネットワークやストレージの他にもCPUの処理性能が足りなかったりとその他の要因で速度が落ちる場合があります。
速度を見直して、その上で速度を向上させるためには、ボトルネックを解消していく必要があると思われます。
ストレージの2つのパターンの2つの速度
意外と重要なのがストレージにはいろいろなタイプの速度があります。
一般的に大きなファイルを少数転送する場合依り、小さなファイルを多数転送する場合の方が速度が遅くなります。
NASでデータをやりとりする場合は前者だけではなく後者の場合もあります。
後者の場合でも場合でも速度が落ちにくいSSDをSSDキャッシュとして使ったり、あるいはオールフラッシュ的にストレージとして使ったりすることで、ある程度の高速化が可能です。
また、HDDの場合でもいったんファイルを圧縮してひとまとめの大きなファイルとすることで転送速度を上げられる場合があります。
また、時間がかかる場合でも我慢できる場合は対策を講じないのも良いかもしれません。
速度の向上と費用の増加
速度を向上させる場合には費用が増加します。
LANケーブルは1GBEでも2.5GBEでもCAT6Aがおすすめ
狙う速度が1GBEでも2.5GBEでも5GBEでもCAT6Aを選んでおくのがいいと筆者は考えています。
理由としては、値段がCAT6とさほど変わらない上に、最大10GBEまで対応しているからです。
将来的に10GBEを凌駕する規格のケーブルが一般化するかもしれませんが、少なくともまだまだ先の話だと思うので。
とりあえずはCAT6Aを買っておけば良いのではないかと思われます。
ネットワークの高速化
USBを2.5GBEに変換するアダプタを使う
NASによっては1GBEしか搭載されておらず、2.5GBE以上のLANポートを搭載していないモノもあります。
例えば筆者が持っているTS-453 Proもそうでした。
しかしNASの種類によってはUSB3.0と2.5GBEを変換する2000円程度のアダプタに対応しているモノがあります。
そうしたものをNASにつなぐことで、ネットワーク速度が従来の2.5倍になる場合もあります。
筆者のTS-453 Proも下記のようなアダプタでいけました。機種名は忘れました。
なお、NASとアダプタの相性次第ではうまくつながらなかったりする場合もあります。購入の際はアダプタやNASについてよく調べた上で購入されることをおすすめします。
また、USB3.0を5GBEに変換するアダプタもQNAPから出てはいますが、値段が2023/08/23時点では2.5GBEの4倍以上します。
うまくいくかはわかりませんが、興味があれば。
10GBEポートを増設する
NASの中にはPCIeスロットがあり、PCIeスロットに10GBEを取り付けられるモノもあります。
そうしたモノなら、1万円程度で10GBEに対応させられる場合があります。
スイッチングハブとLANケーブルでNASとデバイスを有線接続する
NASは大抵が有線LANのみの対応ですが、WIFIルーター等に接続するなどしてPCなどと無線で接続するとあまり速度が出ません。
基本的には有線で接続すると速度が出やすい傾向にあります。
そこでおすすめしたいのがスイッチングハブです。
スイッチングハブを使うことで、PCとNASとルーターを有線で接続することができる場合があります。
PCやNASやルーターによってどのようなスイッチングハブを選ぶべきかは異なってきます。
筆者の環境ではこの2つを使っています。
なお、スイッチングハブが高速通信に対応していても、つなげるNASやPC側のLANポートが遅ければそこがボトルネックになってしまいます。
その他にも注意点は結構ありますが、NASによっては発熱しやすく、夏場を中心にファン等で冷やす必要があるかもしれません。
無線接続の場合はルーターや中継器をグレードアップする
タブレットやスマホやPCなどを無線接続して使ってデータをやりとりする場合は、WIFIルーターや中継器がよりグレードが高ければ高速化できる場合があります。
例えば最新のちょっとお高めの機種のWSR-5400XE6を中継器として使用して使用した場合、1.5GbpsぐらいのRead速度が出ました。
こんな感じで計測しました。矢印は逆です。
その他
その他には以下のような方法があります
- LANケーブルをCAT6Aにする
- リンクアグリゲーション等の手法が使えるなら試してみる
ストレージの高速化
ストレージを高速化します。
RAIDを見直す
RAIDの種類によっても速度は変わります。
SSDキャッシュを導入してみる
NASによってはSSDキャッシュ機能が使えるモノもあります。
筆者もF5-422のベイの一つにSSDを突っ込んでSSDキャッシュを使おうとしたら、エラーが頻発しました。
HDDではなくSATA SSDを使ってみる
ストレージをHDDからSSDに変えることで速度が上がる場合があります。
そのほかの高速化
- NAS自体を買い換える
- データによっては圧縮してから送る
あとがき
参考になれば幸いです。