この記事では、NASとクラウドストレージとのそれぞれのメリットと、フリーランスの僕がどのようにして使い分けているかを記載していきます。
僕はガジェットブロガーで、中華タブやWIFIルーターやMIDIキーボードの他に、NASに興味があり、Terramasterの10GBEのNASをメインNASとして使っています。
さらに、Googleドライブを2TB分間違って契約して以降、いろいろと使っています。
NASがクラウドに勝てる点
NASがクラウドに勝てる点はこんな感じです。
インターネットに直接つながずとも使える
IPアドレスをいじくる必要があるので、手間がかかりますがNASはインターネットと直接つながずにPCと接続が可能です。
実際、TerramasterのNASではそのように運用していたことがあります。
速度をとにかく出しやすい
PCに対して接続する場合、クラウドの場合はインターネットを介して接続することになるはずです。まだまだ光回線は1Gbps程度の人が多いと思います。
しかしNASの場合は多くの場合でPCとの間に2.5GBEで通信できる環境を確立できると思われます。
2.5GBEであれば、1Gbpsの2.5倍の速度になると思われます
もちろんNASの処理性能やストレージの速度にも依りますが、基本的にNASのほうがクラウドよりも高速なデータのやりとりが可能といえそうです。
所有欲を満たしてくれる
存外NASというのは面白いガジェットの一つだと思います。
大半のPCよりは非力ではあるもののCPUが単独で搭載されており、NAS単体で一つのコンピューターとして動作してくれます。
実際リソースモニター等を見てみると、CPUがフル稼働したり、数百mb/sの速度でデータを捌いたりしてくれて、NASくんが頑張ってくれている実感がわくと思います。
主目的としてはデータのやりとりですが、フォトライブラリやアプリサーバーとしても使えるモノがあります。
NASとしても2.5GBEに対応した4万円ぐらいのモデルもあれば、5万円ぐらいするモノもあり、以下のような面白い特徴を備えているモノがあります。
- 10GBEという結構な速度のイーサネットポートを搭載している
- HDDを5つ以上搭載でき、なんかすごそう
- HDDではなくNVME SSDをメインストレージとして使用できるモデル
だからこそ、所有欲を満たしてくれる場合もあるかと思います。
トータルコストが安い
これはあくまでも一般論ですが、NASのほうがクラウドストレージよりもトータルコストは安いといわれているようです。
容量をとにかく大容量にしやすい
一般的にNASはHDDを用いてデータを保存します。
RAIDを組んだり、HDDを大容量のモノを使うなどして、大容量なストレージを作れます。
クラウドがNASよりも優れる点
クラウドがNASよりも優れる点はこんな感じです。
様々なサービスと連携しやすい
例えばGoogleドキュメントやスプレッドシートはMSオフィスの大体用途として使っている方が多いと思います。
とても便利なサービスの一つですが、一般的にデータはGoogleドライブに保存されます。
その他にも多くのサービスはGoogleドライブやOne Drive等と連携しやすいですが、NASとは連携しにくい場合がある印象です。
とりあえずお試しで使いやすい
Googleドライブを使い始めたときにかかる費用は、NASを使い始めるときにかかる費用より絶対に安いです。だってゼロですから。
Googleドライブは少なくとも2023/08/27時点でアカウント作成時に無料で15GBの容量が貰えます。
一方NASの場合はNASケースが中古で1万ぐらいですから、結構お値段が張ると感じられる方もいるかもしれません。
ちなみにNASってどんなモノか体験してみたい人は、WindowsやMacのファイル共有機能を試してみるのも良いかもしれません。
WindowsやMacのファイルをネットワーク上で共有できます。
一般的にデータをロストしにくい
一般的にデータが何らかのアクシデントで失われにくいと言われるきらいがあるようです。
部屋の中がすっきり片付く
NASは確かに所有欲を満たしてくれますが、存在感を主張するマシンを、コンセントを独占するデバイスを、お部屋の中のガジェットを一つでも減らしていきたい人にとってはあまり良い選択肢では伊野かもしれません。
クラウドだったらば、インターネット通信が可能なデバイスさえあれば良いのでございますからね。
さて、この次の項では筆者がどのような形でNASとクラウドストレージサービスを使い分けているかを記載していきます。参考になれば幸いです。
NASをどんな用途に使っているか
NASをどのような用途に使っているかを記載していきたいと思います。
MacやiPadのバックアップ先として
Macでバックアップと言えばTimemachineですよね。
Timemachineのバックアップ先としてNASを指定することが可能です。
また、iPad自体はまるごとNASにバックアップすることができませんが、筆者はMacbookの外付けのクルーシャルの速度が下がりまくったSSDにiPadのバックアップをしています。
Windowsもそうですが、MacはiPadのバックアップをWifi経由で行えます。
iPadをMacやMacの外付けストレージにバックアップすれば、Timemachineを使って、MacとiPadのデータを両方NASにバックアップできます。
Windowsの引っ越しに
私はガジェットブロガーをやっています。
少し前まではミニPCという小型のデスクトップPCのレビューをする機会が多かったです。
ちなみに最近は筆者にとっての魅力的な製品が多くなかったり、提供を受ける機会が激減したり、ミニPCというジャンル自体への懸念が強まったりしてミニPCをレビューする機会も大幅に減少しました。
とはいえ、ミニPCなどのレビューで重要なのは、Chromeなどの必要不可欠なソフトウェアやCrystaldiskmarkなどのベンチマークソフトをいかに簡単にPCに導入するかです。
過去にはクルーシャルの外付けSSDを使用していましたが、一度に一つしか使用できないのでいろいろと不便でした。
複数端末から同時にアクセスがしたいという欲求に答えてくれたのがNASです。
NASでデータのやりとりをする際にはデータを転送する前に圧縮して、ひとまとめのファイルにしてから送った方が速くなる傾向にあります。
もちろんGoogleドライブ等を使っても良いとは思いますが、スピードはNASの方が速いかと思われます。
Googleドライブのデータのバックアップ先として
Googleドライブのデータのバックアップ先にNASを選んでいます。
まさに虎の子とも言えるバックアップデータはGoogleドライブだけでなく、適宜NASにもダウンロードして保存します。
サーバー用途としても
以前サーバー上で動作する仕事で必要なツールを使っていたときに、QNAP NASのDocker上で動かしていたことがありました。
簡易的なサーバーが必要な人にとっては良いかもしれませんね。
ルーターの通信速度の測定用として
Wifiルーターの通信速度の計測テストにも使っています。
筆者の家の光回線は1Gbps以上でないため、ルーターの性能を生かし切るためにNASを使って計測します。
クラウドのデータのバックアップ先として
クラウドに万が一何かあった場合の為に、不定期で一部のデータをNASにバックアップしています。
NASのデータのバックアップ先として
筆者はメインで使用しているものの他にもう一つNASを持っていて、そこに不定期でバックアップをしています。
複数PCへのアプリやデータの移動
2023/09/08頃、とあるベンチマークソフトを片っ端から様々なPCに導入してベンチマークを計測するということをやりました。
クラウドストレージをどんな用途に使っているか
クラウドストレージをどんな風に使っているかです。
撮影した写真をクラウドで一括管理
ガジェットブロガーとしてスマートフォンで写真を撮影するのは良くあります。
そのようなときにAndroidスマホをGoogleフォトと連携していれば、写真を撮ったら自動的に数十秒後にアップロードできます。
また、Googleフォトならブログに写真を貼り付けるのも簡単にできます。
Googleアカウントに紐付けできるので、導入も簡単です。
NASとなるともっと連携は難しいかと思います。
NASのデータのバックアップ先として
NASのデータで特に大切なデータはGoogleドライブにアップして安全性を高めています。
スプシやドキュメントなどのデータの保存先として
Googleドキュメントやスプレッドシートを筆者はよく使うのですが、それらのデータはGoogleドライブにアップされます。
iPadのデータのバックアップ先として
AndroidやWindowsやMacなら各種クラウドやNASとも連携しやすいのですが、iPadの場合はiCloudじゃないと連携しにくい場合があります。
たとえばStable DiffusionをiPad上で駆動させて、生成した画像を自動でアップロードするような場合は、今のところiCloudが一番簡単でした。
PCとスマホで軽いデータをやりとりする
何十ギガもあるような重いデータならともかく、画像やテキスト、PDFなどの軽量なデータをスマホとPCでやりとりする場合は、クラウドを用いることが多いです。
あとがき
参考になれば幸いです。