この度はGEEKOMさまから提供を頂いて、Ryzen7-5800H搭載ミニPCであるA5を実機レビューします。
ミニPCではおなじみのPassmark2万越えCPUである5800Hを搭載しております。
少なくとも事務作業や動画視聴のようなライトな用途にはもちろん使えます。
一方で、ミニPCとしてはPassmarkが3万程度のものも出てきているので、GEEKOM A5は最高クラスの性能とは言い難いかもしれません。
32GBメモリや2.5GBEなどが搭載されてこの価格は十分選択肢になると思います。一方でCPUの温度が高温になりがちなのは気になるので、排熱対策は必要かもしれません。
簡易スペック表
ミニPC名 | A5 |
メーカー名 | GEEKOM |
CPU | Ryzen7-5800H |
DGPU | なし |
メモリ | 32GB |
ストレージ | 512GB |
特記事項 | |
WIFI | WIFI6対応 |
2.5GBE | 対応 |
USB4 | なし |
簡易的なスペックは上記のようになっております。
動作確認
動作を確認していきます。
ライセンスについて
一番最初の動作チェックでOEMライセンスであることを確認しています。
ちなみにGEEKOMさんは別のミニPCであるIT11やIT13においてもOEMライセンスを搭載していました。
箱や開封や外観の記載
箱はこんな感じ
続いて外見です。
GEEKOMのIT11とIT13とデザインを比較してみました。
ぱっとみほぼ色違いデスね。
側面を見ていきます。
左側面はこんな感じでSDカードスロットと通気穴があります。
正面は電源の他にUSBポートやイヤホンジャックがあります。
右側面は通気穴等があります。
主に端子は背面に集中しています。
電源端子はType-Cではないことが好印象です。Type-C端子だとUSB-Aや別の電源端子以外のType-C端子に間違って指してしまう可能性があります。
○っぽい独自端子がいがいと悪くないんですよね。
また、Type-C端子やType-A端子の他に2.5GBEのRJ45ポートやHDMI端子等もあります。
裏面はこんな感じ。
PSEや技適のマークが記載されています。
2024/01/19追記、Stable Diffusionについて
以前筆者は内蔵GPUでStable Diffusionを回すことに執着していた時期がありました。
昔はあまりいい方法がなかったのですが、最近は色々な方法が出てきている上、Stability Matrixという複数の動作環境を簡単に導入できる素晴らしいアプリが登場しています。
Ryzenは内蔵GPUも強いのでどんな感じになるのか試してみることに。
Ryzen7-5800H、DDR4-3200の16GB×2構成のA5をStable Diffusion Web UI by lshqqytigerをDirectMLのやつを選択し、導入し、アニメ系のモデルで、512×512で、DPM++ 2M Karrasで適当に生成してみると97秒で生成できました。
ちなみにRTX2060搭載のゲーミングノートで普通のStable Diffusion Web UIを導入し、同じ条件とプロンプトで生成すると4秒です。
また、M1 iPad Proで別のアプリを用いて似た条件で生成すると26秒で生成が可能でした。
検証したところNVIDIAのグラボやM1チップには敵わなかったもののそこそこの速度は出ているようです。
各種ベンチマーク
A5の各種ベンチマークを計測していきます。
まずはドラクエベンチ
続いてFFXVベンチ
続いてGeekbenc6のスコア
続いてCinebenchのR15、R23、R2024のスコアはこちら
2024については計測ができませんでした。
最後にCrystal Diskmarkデス。
追記、CrystalmarkRetroのスコア
Crystalmark Retroのスコアはこんな感じでした。
メリット
処理性能はミドルハイぐらい?
処理性能についてはミニPCの基準で考えるとすると、ミドルハイ程度と思われます。
5800H搭載でPassmarkは2万程度で、メモリも32GB。
A5のCPUベンチは他の5800H搭載機種に比べると若干劣るものの、それでも十分な性能はあると思います。
事務作業やブラウジングはもちろん、軽いゲームや軽い動画編集をこなすぐらいはできると思われます。
例えば筆者のようにChromeを主体として使ってブログ執筆をするなら性能に不足はなさそうです。
ただ、最近はCore Ultraや末尾HのCore13世代やRyzen7040シリーズなども出てきているので最高級の性能とは家ないかもしれません。
2.5GBEやWIFI6に対応
2.5GBEやWIFI6に対応しています。
2.5GBEが搭載されていることで、2.5GBE環境でもUSBアダプタを使うことなく最大2.5Gbpsの速度が出せると思います。
また、Wifi6Eには非対応なものの、Wifi6には対応しているようです。
コンパクトである
かなりコンパクトなデザインとなっています。
机上などでも圧迫感なくおけるモノと思われます。
デメリット
高負荷時はCPU温度が100度程度になることも、またファンの音も大き目
高負荷時はCPU温度が99度程度で維持されることもあります。
ファンの音も結構大き目ですね。
ベンチマークは一般的な数値より若干低め
CPUを最大限使うようなベンチマークにおいては別の5800H機よりも下回る可能性があります。
例えばCinebench R23でA5は10600程度のスコアですが、別の5800H機のレビューによると12000を上回るスコアの場合もあります。
その他の情報
5800Hの後継CPUも出ている
5800Hの後継ともいえる6800Hも出ています。両者においてCPUのベンチマークはさほど差がありませんでしたが、GPUのベンチマークはおおよそ2倍の開きがあります。
内蔵GPUを使う用途なら6800Hにしても良いかもしれないですし、そこまでGPUを使わないのなら5800Hも悪くない選択肢と思います。
あとがき
参考になれば幸いです。
排熱が気になる点こそあれど、十分選択肢になってくるメモリ容量や価格設定かと思いました。