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総合

4番勝負!Minisforum X7 Ti VS GEEKOM GT1 Mega下位モデル

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この記事では、ベンチマーク部門、排熱部門、拡張性・機能部門、価格部門の4つでMinisforum Atomman X7 TiとGEEKOM GT1 Megaを比較しています。

両者ともに10万円を超え、CPUもCore Ultraを搭載しているハイエンドミニPCとなっています。

  • FF&DQゲームベンチ3番勝負
  • CinebenchR23温度上昇バトル
  • Geekbench6
  • スペックバトル(拡張性
  • スペックバトル(拡張性以外

注意点

  • 今回提供いただいたミニPCはどちらも提供となります。
  • また、X7 Tiのみ24H2にアップグレードしているため、要所要所で過去の8月頃に取ったX7 Tiだったころ23H2のデータも使用していきます。
  • また、あくまでの今回の比較は全体的なものでは在りません。
  • また、2つのミニPCはどちらもOEMライセンスであることを確認済みです。
  • それと、GT1 Megaは下位モデルを使用しています。

スペック紹介

一部のスペックを紹介します。後述するようにX7 Tiは5GBEや指紋認証やOculinkといったメリットがあります。

ミニPC名Atomman X7 TiGT1 Mega
メーカー名MinisforumGEEKOM
CPUUltra 9 185HUltra 7 155H
DGPUなしなし
メモリ32GB32GB
ストレージ1TB1TB
特記事項
WIFIWIFI7対応WIFI7対応
有線LANRJ45 5GBE×2RJ45 2.5GBE×2
USB42つ搭載2つ搭載

ベンチマーク部門

両者のCPUやGPU性能のベンチマークやゲームベンチを比較していきます。

①Geekbench比較

まず、Geekbench6.3.0で4スコアを比較した結果がこんな感じです。

日時24/1024/824/10
OS11Home24H211Home23H211Pro23H2
X7 TI今回X7TI 前回MEGA
CPUシングル222724922379
CPUマルチ125311329112884
OpenCL306713065933399
Vulkan334893093436702

GEEKBENCHスコアを見ると、CPUスコアにおいてはX7 Tiの前回のスコアが優れており、GPUスコアではGT1 Megaが2つのX7 Tiに勝利しているのがわかります。

比較はとりあえずは互角ということにします。

なお、今回のようにGT1 Mega(155H)がX7 Ti(185H)に劣らないスコアであることが、今回の比較では割と多いです。

②FF&DQゲームベンチ3番勝負

FFXIV、FFXV、DQXのベンチマークを基本的な設定で回した結果がこちら。

日時24/1024/824/10
OS11Home24H211Home23H211Pro23H2
X7 TI今回X7TI 前回MEGA
DQX FHDウィン標173651645418918
FFXV 標FHDウィン339432423152
FFXIV FHD高ノウF710865666813

はい。こんな感じですね。これもほぼ互角と言っていいのではないでしょうか?

また、後述するCinebench R23マルチでもほぼ互角のスコアとなっており、X7 TiとGT1 Megaのスコアはかなり伯仲したものとなると見込まれます。

そのため①ベンチマークバトルにおいては引き分けとさせていただきます。

ほぼCPU性能は互角であり、より下位のプロセッサを積んだGT1 Megaがかなり頑張っている印象です。

②排熱バトル

続いては本体温度を比較していきます。

比較内容は、Cinebench R23 マルチを10分間回しつつ、時間ごとのHWMonitorでCPUのパッケージ温度を計測するというもの。計測した時間はテスト前とベンチマーク開始後の10秒~60秒(1分)の10秒刻みと2分から10分までの1分刻み。

  • 室温は26度程度
  • X7 Tiは24H2、GT1 Megaは23H2
  • ついでにSwitchbotのスマートプラグを経由してW数も計測しています。
  • また、PCにはキーボード、マウス、HDMIと電源以外には何も繋いでいません。

結果はこちら。なおCinebench R23のスコアはX7 Tiは17245、GT1 Megaは17429となっています。

X7Ti温度X7TiWMEGA温度MEGAW
テスト前43244711
10秒72898885
20秒75899586
30秒788910089
40秒80899990
50秒808910089
1分838910190
2分879210091
3分899010091
4分889010092
5分869210091
6分889110091
7分899210092
8分898610091
9分899210091
10分899210091

どちらもW数は同程度で推移しており、発熱量もほぼ同じである可能性があります。

最高温度にどれくらいで到達したかを見てみると、X7 Tiは3分時点で89度に到達したのに対し、GT1 Megaは30秒時点で100度に張り付いています。

また、X7 Tiは88度程度を維持しているのに対し、X7 Tiは100度程度とかなりの高温になっています。

消費電力が同じであることに基づき、発熱量が同程度と仮定すると、より温度上昇の緩やかで、最高温度も低くなっているX7 Tiのほうが、冷却部門の勝者となりそうです。

拡張性・機能部門

続いては2つのPCの細かい拡張性や機能部門についてざっくりと上げて、どっちが優れているかを比較していきます。

スタンドかVESAマウントか

それぞれX7 TiとGT1 Megaには使いやすさを向上させる金具が付属しています。

まずX7 Tiにはスタンドが付属しており、コレを使うことで立てて使用することができます。

GT1 MegaにはVESAマウント取り付け用の金具が付属しており、コレを使うことでモニターなどにマウント可能です。

確かにスタンドがあることで、立てて使うことができ、内蔵カメラを使いやすくすることができます。
しかしスタンドは別のアイテムでも代用ができます。

一方でVESAマウントは単にモニターにマウントするだけでなく、モニターの上などマウント箇所を自由に変更できます。これによって机上のフットプリントをゼロにして、さらに使いやすい位置に持ってくることができます。

調整可能なVESAマウントもあるのですが、とはいえより安定間を出すなら専用のものが使えるといいんですよね。

なので、個人的には汎用性や専用性の点からVESAマウント可能なGT1 Megaを推したいところです。

OculinkかUSB-A×6か

X7 TiとGT1 Megaにおけるポート類の差は、このOculinkかUSB×6かというポイントと、後述するデュアル2.5GBE×2かデュアル5GBEかという差ぐらいしか目立ったところはないと思います。
一応映像出力専用端子は微妙に違っていて、X7 TiがHDMIとDP1つずつ、GT1 MegaがHDMI×2となっています。

それはそれとして、OculinkかUSB×6かで言えば、役立つのはOculinkのほうです。
OculinkがあることでUSB4より低遅延でeGPUを接続可能です。
また、Oculinkで接続する外付けストレージなどの製品もあるようです。

なのでOculinkのほうがおすすめではあります。
ただ、筆者としても色々調べたのですが、Oculinkで接続できるEGPUのドックはあるのですが、ケースにしてしまうと若干高価になってしまい、外付けEGPUを作るより、最初からGPUを積んだタワー型PCにしてしまったほうが費用を抑えられる可能性があります。

ちなみにGT1 MegaはUSB−Aポートが6つというのは地味ではありますが、ハブいらずで多くの周辺機器を接続する際には結構重要なポイントです。

多少のいちゃもんはあるとはいえ、Oculinkが搭載されているX7 Tiのほうが将来的な拡張性やロマン性があると考えられます。

SSDはあまり差はない

どちらも差はさほどありません。
2280のNVMe SSDスロット×1が両方あり、それぞれでもう一つの小型なSSDを搭載できるスロットがあります。

X7 Tiはそれに加えて2242のNVMe SSDスロットが付いており、高速なストレージを積めます。

一方でGT1 Megaは2242のSATA SSDスロットがついており、NVME寄りは遅いものの若干安価な傾向があるようです。

強いて言うならX7 Tiが高速なSSDを積める分いいかもしれませんが、とはいえ速度とコスパを求めるなら2280 NVMEスロットのSSDを4TBに変更するのが手っ取り早いですし、あるいは外付けストレージを用意したほうがいいと思います。

個人的にはほぼ引き分けです。

5GBEかそれとも10GBEアダプタを買うか

LANはデュアルイーサネットポートが5GであるX7 Tiの勝ちです。


ただ、安価な10Gマルチギガスイッチングハブでは5Gが不安定になったり、対応していないこともあるので注意が必要です。


とはいえ、今後5GBEのポートを持つルーターやスイッチは増えていく可能性が高いです。

ただ、最近ではAliExpressで従来より低廉な1.5万程度の10GBEアダプタが登場しており、5GBEポートを使わないという選択肢もあります。

ただし、より高速なイーサネットに対応しているということはメリットになりえることでしょう。X7 Tiが優位です。

指紋認証や顔認証があるX7 Ti


セキュリティや利便性の観点から、生体認証に対応していることはX7 Tiのメリットになり得ます。

ちなみに指紋認証用のUSBデバイスも5000円を切るぐらいで販売されていはいますので、興味がある方はそちらも調べてみるうといいかもしれません。

X7 Tiはディスプレイやマイクが内蔵


X7 Tiはディスプレイやカメラが内蔵されています。
とくにディスプレイは自由な映像を映すことはできないものの、本体のリソース使用率を表示させたり、CPUの消費電力=パフォーマンスを3パターンで変更できたりします。
後者は結構役に立つ機能で、おすすめです。

GT1 Megaは金属筐体


個人的に金属筐体とプラスチック筐体なら前者のほうが高級感あっていいですよね。
これはGT1 Megaの勝利と言えるでしょう。

おまけ Wifi7について

ねんのためのテストとして、WIFI7の6GHZ帯(MLO不使用)でPCを接続して10GのオールフラッシュNASに対しCrystaldiskmarkを走らせた場合の送受信の最高速度をそれぞれ掲載します。
なお、WiFIアクセスポイントから1.4m程度の位置に設置しています。

X7 Ti
最高速度 送信1.8Gbps 受信1.2Gbps

GT1 Mega
最高速度 送信1.8Gbps 受信1.2Gbps


また、若干X7 Tiの方が安定していた気がします。

まとめ

両者ともにそれぞれの強みがあるミニPCです。

ただしOculinkや指紋認証や5GBEなどの特徴の多さではX7 Tiのほうがやや優位と考えられます。

④価格部門

最後に価格とOSについてまとめていきます。
先述の通りGEEKOMさんとMinisforumさんは正規品のライセンスを積んでいる可能性が高いメーカーです。
公式サイトでの価格はGEEKOM GT1 Mega 155Hモデルが32GBメモリ、1TBSSD、Windows11 Proの構成で11万円程度でベアボーン版はありません。
続いてMinisforum Atomman X7 Ti(185H)が32GBメモリ、1TBSSD、Windows 11 Homeの構成で14.5万程度で、メモリ・ストレージ・OSライセンスなしのベアボーン版が11.5万程度です。

通常版同士で比較すると3.5万円程度も差があります。さらにGT1 MegaはPro版ということで、Home版よりリモートデスクトップのホストにしやすい点などで優位です。

ライセンス以外のCPUの価格差や機能の充実度といったポイントが価格差に直結しているのではないかと筆者は分析しました。

Intel公式を参考にすると、希望カスタマー価格は155Hが503ドル、185Hが640ドルです。仮に価格差をドル円150円として換算すると20550円もの差になります。

だから価格差には個人的に納得しています。

ただ、価格差を考えるとGeekomさんのミニPCにはベアボーン版が無いのが若干気になるところではあります。ベアボーン版を出してくれればもっと選択肢が広がるのに惜しいと感じました。

それはそれとして価格についての比較としては、GT1 Megaが優位でしょう。

比較のまとめ

X7 Ti(185HGT1 Mega(155H版
ベンチマークほぼ互角ほぼ互角
排熱優勢劣勢
拡張性・機能僅差で優勢僅差で劣勢
価格劣勢優勢

このような結果となりました。

総合的には2勝1敗1引き分けでX7 Tiの勝利です。

最後にそれぞれのミニPCの注目ポイントをそれぞれまとめていきます。

X7 Tiが優れていたところ

  • 同程度のCPUベンチマーク・CPU消費電力でより低温となっており、排熱性能に優れている
  • 5GBEや指紋認証やOculinkなどにも対応している
  • ベアボーン版がある

GT1 Megaが優れていたところ

  • Windows11 Pro
  • より低価格でよりCPUのグレードが低いのに、ほぼ同等のベンチマーク性能

あとがき

参考になれば幸いです。

ご覧頂きありがとうございました!

 

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