CPUとSoC

CPUでStable Diffusionは使えるか?【内蔵グラボもちょこっと検証】

2023年4月8日

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2023/05/07追記、やっぱりNVIDIAグラボを積んだPCの方が早いようです。

この記事では、エントリーなCPUと内蔵グラボでStable Diffusionが使えるかどうかを検証しています。

今や電力消費の大きなグラフィックボードは大人気な存在で、動画編集やゲームやマイニングなどの用途に加え、最近では描画AIのためにも使われます。

そんなこんなで、強力で大喰らい(筆者は戦艦大和を彷彿としました)なグラフィックカードを用いれば、確かに高速で高画質な画像を高速に生成できるでしょう。高速にです。

しかし、グラフィックボードを買うことなしに初期費用も初期コストもローコストに抑制したいということは誰もが思うはずです。

そこで、この記事では3万円以下で購入できる、エントリーCPUなミニPCを4つ用いて、動作速度を検証します。

結論から言って、Intel N100で1枚10分ぐらいかかりますが、できないことはないです。

個人的には多少値段が張ってもいいのでミドルレンジ以上のRyzenCPU、Ryzen7-5800hやryzen9-4900hあたりの方を買った方がいいと思います。少なくとも5800HはPassmark21000程度とN100の4倍程度のスコアを出している紛れもない高性能CPUです。多分快適に動くと思われます。多分。

とはいえ、Mac25WのミニPCを10分ぐらい走らせるだけで1枚イラストができるなら、そちらのほうがいいかもしれませんね

2023/04/12追記、よくよく考えたらM1 Macのほうが快適に動くと思われるので、M1 Mac miniの吊るしモデルなどを買った方がいいかと思われます。

M1と16GBであれば、今回の記事で検証している条件であれば1枚21秒で生成が可能です。

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2023/06/13追記、とはいえ、Stable DIffusionをぶん回すのであれば、ちゃんとしたNVIDIA製のグラボを積んだものの方がいいかもです。

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①CPUでSDは回せるか?前提条件、検証するCPUとPC、ベンチマーク、注意事項

いろいろです。

前提条件について

まず、動作テストの前提条件です。

NMKDを使用し、美少女系のモデルを用いて、同一のネガティブプロンプトとプロンプトで検証します。

解像度は512四辺となります。

また、プロンプトと生成したイラストは諸事情にてきつめのモザイクをかけています。悪しからず。

検証するPCについて

PCについては以下の4つを用いています。すべてOSは最新版のWIndows11です。

  • Beelink S12(CPUはN95)
  • Beelink S12 Pro(CPUはN100)
  • GMK Nucbox7(CPUはN6005)
  • Razer BladeのノートPC(CPUはi7-8550u)

なお、Razer Bladeは型落ちとはいえハイエンドCPUということで、比較のために載せています。

ちなみに8550Uよりも高い性能のCPUについては、WIndows機では持っていないので検証しようがありません!

どこかのミニPCメーカーさんから提供が受けられたらいいのに!しかし現実は残忍かつ極悪卑劣です!ちくしょう!

詳しいスペックは以下の通りです。

S12S12 ProNB7Blade
CPUN95N100N6005i7-8550u
Passmark約5600約5500約5400約6000
TDP15W6W10W15W
メモリ8GB16GB16GB16GB
Nvme対応対応非対応対応
製品タイプデスクトップデスクトップデスクトップラップトップ
  • Nucbox7はなんらかの不具合があり、ベンチマークスコアが低めに出ていて、動作も遅くなっているため、あまり参考にならないと思われます。

なお、現時点でのベンチマークも次の項で解説します。

検証テスト1回め

まずは1回目です。

動作条件と結果

  • ステップ数は5としています

結果はこちら

CPUN95N100N6005i7-8550u
生成時間159秒129秒578秒181秒

なお、ステップ数5なので、相当乱れた画像となっており、実用性は低いです。

検証テスト2回目

検証テスト2回目のスコアとして、今度はステップ数を25としたものを載せます。

なお、今回検証に使ったマシンはこんな感じ

GMK Nucbox9Ryzen5-5600U16GBNMKD
Razer Bladei7-8550U16GBNMKD
Beelink S12 ProIntel N10016GBNMKD
Bmax B3Celeron N50958GBNMKD

最近RyzenのミニPCを購入したので、そのテストも兼ねています。なおRadeonで処理するモードを両方載せています。

GMK Nucbox9Ryzen5-5600U16GBNMKD455秒
Razer Bladei7-8550U16GBNMKD626秒
Beelink S12 ProIntel N10016GBNMKD575秒
Bmax B3Celeron N50958GBNMKD1079秒

こんな感じです。

計測してから日にちが経っていて、詳しい条件を忘れているのであれですが、こんな感じでした。再度時間があれば計測します。

考察

大量に写真を生成できた方がいいけれども。

今回の検証ではあまり速度が出ませんでした。

ただあくまでも筆者の場合は高性能なグラボで大量に高画質な画像を高速に生成するのがひつようなのかどうか

生成した画像の選別や利用にも時間がかかる

仮に1日で1万枚の十分な質の画像が生成できるマシンがあったとします。

そのマシンがあったとして、そのスペックを活かし切れるかというとそうでもないのではと思います。

なぜならそのなかで目的が叶う画像を選別し、それを使うにしても時間がかかるのではないかと考察します。

たとえ1万枚の画像を生成できたとしても他の作業で時間がかかるのであれば圧倒的にオーバースペックになってしまうのではないかと思います。

もちろん1万枚の画像でも足りないという人は2万枚で考えてみてください。それでも無理なら3兆枚で。

もちろん人によっては3億枚だろうが足りない人もいるとは思います。

それに他の用途でその性能を活かしたり、会社や団体が使用したり、サーバーみたいに使ったりするのなら話は全然別ですが。

ただ、非商用な個人利用でちまちまと画像を使うのなら、数十秒で一枚生成できれば十分なのではないのかなあと思ったり。

少なくとも筆者の場合は

高画質な画像を大量に保存すると、ストレージが必要になる。

あと、高画質な画像を大量に使うなら、大量のストレージが必要になります。

クラウドドライブで月額課金をしたり、外付けのHDDドライブなどを利用するのもおすすめです。

個人的にはNASをお勧めしたいですが、NASはNASで電気代や初期費用やHDDの交換のために費用がかかる上、ランサムウェアが真面目に怖いですね。

とはいえ、NASのおすすめの記事はこちらです。

M1チップってすごいんだなと

M1 iPad Pro 11(2021)でも検証してみたのですが、こちらは似たような状況下で40秒で一枚ペースでした。

また、M1 Macbook Airの場合極めて省電力で回せました。

内蔵GPUの力感覚がわかりづらい

NVIDIAのグラボが基本なので、IntelやRadeonの内蔵グラボの実力がよくわからないのがモヤモヤします。

内蔵グラボのRadeonでもCPU用のメモリを増やせば意外と行けました。

2023/04/21追記、内蔵RadeonでもCPUメモリを積めば多少はなんとかなる気がします

Ryzen5-5600UのミニPCに8GBと16GBのメモリを積んで24GBにして、Radeonで動かす方法を調べてやってみたところ、こんな感じになりました。

1ステップ8秒なので25ステップやると200秒ぐらいでしょうか?

内蔵Radeonでもこれぐらいはいけるということは、ちゃんとしたRadeonならもっと高速に出力できるかもしれませんね。

ちなみに、DDIM、512×512、20ステップや美少女系モデルなどを設定して計測すると、平均消費電力だいたい30W、2分ぐらいで生成が可能でした。

ただ、なぜか真っ黒画像の生成になってしまいました。安定してくれません(;・∀・)

680Mとか積んだマシンであれば、5600Uよりかは高速にStable Diffusionを回せるかもと思います。

あとがき

参考になれば幸いです。

もっとGPU性能とCPU性能が高いPCが欲しいものですが、残念ながら提供もお金もありません。

2023/05/07追記、こうしてみるとちゃんとした独立グラボを搭載したものがいいかもしれません。

ご覧頂きありがとうございました!

 

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